2001年日本ケルト協会の歩み
4月15日 | 定例会 /講演 アイルランド、 ジャガイモ飢饉の悲劇 |
講師は日本赤十字九州国際看護大・徳永哲教授。1845年、貧しかったアイルランド農民の主食のジャガイモが、菌類による大被害を受けた。被害は翌年も発生、今度は全滅。こうして絶望と死の数年間が続く。この大飢饉で100万人以上の人が餓死したり、海外に移住した。最も打撃を受けたのは西部の地方で、ケルト文化、ゲール語の衰退に拍車をかけた。
※『CARA』9号に収録 |
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4月15日 | 会報誌『CARA』第8号発刊 A4版・68ページ | |||||||
5月13日 | 特別企画 熊本県の清栄山へ ペトログラフの旅~第4回ツアー |
熊本県高森町・ 阿蘇外輪山の清栄山へ。講師の熊本先史岩石芸術協会・武内一忠会長によれば、有明海に注ぐ緑川流域は、オリエントに因んだ地名も複数あり、シュメール系海洋渡来民族が、そこを遡って山頂に盤座を築き、祭事用のペトログラフを思わせる線刻を彫った。確かに絵記号と見えるものがある。方位磁石をその岩石に近づけると針が南北以外にくるりと回る。彼岸の日の祭事場説も。 | ||||||
6月17日 | 定例会/ 講演 ケルトの愛の形 |
『嵐が丘』のエミリ・ブロンテの父はアイルランド出身。ケルト民話がどうブロンテ姉妹に語られたか――神話や伝説の原型が『トリスタンとイゾルデ』や『嵐が丘』にどのように写し取られて、ケルト文様を織り成しているかに注目して、熊本県立大・小辻梅子教授が文学論を展開。
※『CARA』9号に収録 |
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7月21日 | 夏期集中講座 / 講演 イェイツ~ 二つの劇『鷹の泉』と『骨の夢』を考える |
講師は日本赤十字九州国際看護大・徳永哲教授。能の影響を受けて書かれたとされる「踊り手のための4つの劇」に収められた二つの作品。『鷹の泉』より『骨の夢』の方が形式的に能に近く、内容もイェイツ自身の力強い新しい歴史への期待が込められている、という。1916年のイースター蜂起が彼にどういう変化を与えたか、も検証。
※『CARA』9号に収録 |
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9月16日 | 定例会 / 講演 デアドラにまつわる 自分史の中間報告 |
ケルト伝説の美しい女性を象徴するデアドラ。アイルランド紙幣にも登場した。イェイツらの創作欲を刺激したロマンスの古典的テーマとなっている魅力の源泉はどこに――。「私の人生はデアドラなしに語れない」という講師の岡山県立大・三宅忠明教授の思いも随所に。
※『CARA』9号に収録 |
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10月21日 | ケルト・アイリッシュ音楽祭~ ルナサ in 福岡 ※天神・スカラエスパシオ
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アイリッシュ伝統音楽界を疾走する5人組。独自の洗礼された有機的なリズムを作り出し、完成度の高い技法で聴き手をぐいぐい引き込み、心地よい風を残して去った。 | ||||||
12月9日 | 定例会 / 講演 マン島とケルト |
北イングランドとアイルランドの間にあるマン島。講師の英国貿易促進事務所長のリチャード・コーウィン氏は、英国領なのに英国の影響を薄めて、したたかに生きる島の姿を「ユニーク」と表現した。ゲール語に似たマンクス(マン島語)は、英国支配時代に使用を禁止され、話す人がいなくなったという。
※『CARA』9号に収録 |
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