北アイルランド映画祭in福岡

7月、ある4日間
Four Day in July
イギリス/1984年/99分
 


10:15開場  10:30~12:09

監督、脚本/マイク・リー
音楽/レイチェル・ポートマン
キャスト/ブレッド・ブレナン、デスモンド・マッカリア、ポーラ・ハミルトン、
チャールズ・ローソン、B.J.ホッグ、シェーン・コナグトン、
スティーブン・レイ 


初めての出産を控えているローレンの夫ビリーは地元ベルファーストの軍人で、ビリーの同僚の仲間達もまた「ビリー」の名を持つプロテスタント系住民。
一方カトリック地域に住み、同じく出産を控えているコレットの夫ユージーンは障害者手当の小切手の支給を待ちながら暮らしている。
毎年7月12日に行われる、プロテスタント・オレンジ党員のマーチが迫るそんなある日、ビリーとローレンは、前夜祭のかがり火を見に出かける。一方、コレットとユージーンの家には、窓拭き屋のディクシーとトイレを修理に来たブレンダンが訪れ、ユージーンの怪我の本当の原因を知ることとなる。
共存していながらも対立せざるをえないプロテスタントとカトリック系家族の日常を巧みに描いた知られざるマイク・リー監督の名作。

弾道の詩行
Lines of Fire
イギリス/2000年/41分
 


15分前開場 13:00~13:41

   監督/ブレンダン・J・バーン
出演詩人/シェーマス・ヒーニー、ポール・マンドゥン、
トム・ポーリン、マイケル・ロングー
キャスト/スティーブン・レイ、エイドリアン・ダンバー、イアン、マッケヒネイ、
ブリッド・ブレナン、レイラー・ロディー、リチャード・ドーマー 


北アイルランドに深く根付く詩と文学の世界へのオマージュ。紛争の舞台となった北アイルランドに住む人々の思いや生活を、詩人達が紡ぎ出していく。
北アイルランドの紛争は”The Troubles”と呼ばれる。直訳すれば、「困難」「悩み」や「不具合」などを意味する。時折、言葉そのものに翻弄される”The Troubles”が、ここでは言葉によって表現される。アーカイブ映像、現風景、詩人や俳優による朗読を交錯させ、シェーマス・ヒーニーやトム・ポーリンなどの著名な詩人や作家達の視線と言葉が突き刺さるドキュメンタリー。

デリー・ダイアリー
ブラディ・サンデーのその後
Bloody Sunday-A Derry Diary
アイルランド、ドイツ、イギリス/2007年/85分
 


15分前開場 14:00~15:55

監督・製作/マーゴ・ハーキン
撮影/バーディー・ティブン
音楽/ジョン・オニール
編集/ジム・デービス、デビット・グレー
共同制作/カール・ルドビィッヒ・レツティンガー 


1972年1月30日、1500人のカトリック系住民が市民権を訴えた公民権運動のデモに対してイギリス軍が発砲。市民13人が殺害されてしまう。「血の日曜日(ブラディ・サンデー)」は北アイルランドに深い傷を残した。
この時学生だったマーゴ・ハーキン監督はその事件に遭遇した。そこに居た人々にとっては何が起こったのかは明らかであるが、イギリス軍やIRAの兵士は「誰が最初に発砲したか」に終始する。
1998年から始まった「ブラディ・サンデー調査委員会」は紆余曲折を重ねた。監督は元兵士らの生の声とも対面し、当時を背負って今を生きる人々の声を集め、その記憶の道を一緒にたどる。
真実を求め続ける遺族らの表情を深く静かに描くドキュメンタリー。