サミュエル・ベケット
生誕100周年記念
パネル展&記念講演会
今年はアイルランド出身の劇作家で、1969年にノーベル文化賞を受賞したサミュエル・ベケットの生誕100周年にあたりますそれを記念してのパネル展が世界各地を巡回しています。
福岡では九州産業大学、駐日アイルランド大使館及び当会との共催で実施することになりました。パネル展とともに記念講演会も開催いたします。
来場者にはアイルランド大使館よりベケットのガイドブックが贈呈されます。
今年はアイルランド出身の劇作家で、1969年にノーベル文化賞を受賞したサミュエル・ベケットの生誕100周年にあたりますそれを記念してのパネル展が世界各地を巡回しています。
福岡では九州産業大学、駐日アイルランド大使館及び当会との共催で実施することになりました。パネル展とともに記念講演会も開催いたします。
来場者にはアイルランド大使館よりベケットのガイドブックが贈呈されます。
中央大学教授 小菅 奎申氏
ソ-リ-・マクリ-ン(Sorly MacLean)は,日本では、スコットランドの研究者の間でさえあまり知られていません。名前ぐらいは知っているという学者でも、彼の詩を読んでいる人はきわめて少数です。ところが、彼は20世紀スコットランドを代表する詩人、いやスコットランドの歴史の中で最も偉大な詩人の一人なのです。
なぜ知られていないのでしょうか?それは彼がゲール語で詩作しているので、英訳はあっても”英文学研究者”はほとんど無視しているからであり、また私達自身ゲール語文化に対してきわめ希薄な関心しか寄せてこなかったからです。この講演で、この偏りを少しでも軌道修正できたら幸いであると思っています。
彼は1911年、スカイ島と本土の間にある小さな島、ラ-セイ(Raasay)に生まれ、軍役についていた数年を除いて、72年に引退するまでずっと中等学校の教員ないし校長として働きました。ほとんどの作品は、この仕事の傍ら作られたのです。しかし、詩人マクリ-ンの名声は、引退後、スカイ島で悠々自適の生活を送り始めてから年々高まるばかりで、友邦アイルランドの詩人たち(ゲール語で詩作するか否かにかかわりなく)の間でも、ほとんどカルト的な存在にまで達しました。彼の生涯にも目を向けながら、主要作品のいくつかを味わってみたいと思います。
詩人 高橋 陸郎氏ーアイルランドと出会う
私のアイルランド初訪は1980年代半ばのチェスタビーティー・ライブラリー取材だった。
しかし、本当の出会いは1998年。関東学院大学葉山セミナールハウスの夏の詩の集まり。アイルランドの女流詩人、ヌーラ・ニー・ゴーノルのケルト語での朗読を聞いて圧倒された時だった。その翌日には同じ集まりに参加していた佐々木幹郎、とヌーラ同行のアイルランド詩研究者・大野光子さんとアイルランド朗読旅行の計画が持ち上がった。そして1999年、大野さん、アイルランド詩研究家の栩木伸明さん、英文学者川村和夫さん、佐々木幹郎さんとのアイルランド朗読バス旅行が始まった。そこで私を待ち受けていたのは土地の聖霊の贈り物ともいうべきポエジーの襲来で、毎日のように夜起き出しては数編を書いた。そして2000年、アイルランドでの作品を中心にした新詩集『柵のむこう』が誕生した。2002年、川村さんに代わって尺八・笛奏者、菊池雅志さんも同行し、アイルランド朗読旅行はつづいた。
そして、今年2006年『柵のむこう』を中心にした私の作品の英訳が大野さん、アイルランドの若き詩人、フランク・シーウェルの共同作業で実現。ダブリンのディーダラス・プレス(『ユリシーズ』でお馴染みのディーダラス!)で出版された。これを記念してプログラム「対話する詩」も立ち上がり、4月26日から5月7日まで、大野さん、栩木さん、ミュンヘン在住の詩人、四元康裕さんと私の朗読旅行の運びとなった。
今度の旅ではどんな新しい出会いがあるか。7月2日の朗読と話しにご期待を乞う!
(4月13日、記から抜粋させていただきました。)
映画評論家 西村 雄一郎氏
アメリカの差別のなかで、黒人、ユダヤ人差別の次に来るアイルランド人差別。その理由とそれがどのように映画で描かれているか。そして、アイルランド系の映画人たちが、どのようなアイデンティティをもって、どんな映画を作っているか検証する。